学科・専攻紹介
実験の繰り返しの中に新たな発見がある
化学科・化学専攻
化学は自然界の現象や、暮らしの中に存在する物質に注目する創造の学問。
発見力や想像力・応用力の強さは過去の卒業生で実証されています。
化学科への招待
私たちの化学科では、自然界のさまざまな現象やくらしの中に存在する物質に注目し、科学一般についての理解を深めることを目的として、教育や研究を行っています。
化学は、物質の科学です。しかし、物質と私たち人間との接し方は実に多様で、しかもその状況は、時とともに変化します。ここでは、しっかりとした化学的な考え方を身につけ、最先端分野への応用も視野に置いた教育を行っています。
分子の基礎的構造や性質に関する化学、新素材に関する化学、地球や環境に関する化学、新しい有機物質の合成やその機能に関する化学などの専門家を教授陣としています。これらスタッフとの密接な交流によって、学生の人たちが、本物の化学を体験してくれ、一人一人の学生が科学的なものの考え方を身につけてくれることを願っています。
実験を重視した少数教育
一学年約50名の学生に対し、18名の専任教員(教授・准教授9名と助教9名)という少数教育で、基礎をしっかりと身につけます。特に豊富な「実験」がカリキュラムに組まれています。
「自分の手を動かして確かめ・基礎に立ち戻って考える教育」、そこから生まれる発見力や創造力・応用力の強さは過去の卒業生で実証されています。
教授陣は各分野で最先端の研究を行っており学会等で高い評価を受けています。また、科研費等の補助金を受けている教員も多く、研究設備は大変充実しています。
分野は、無機化学、有機化学、物理化学に分けられますが、研究内容はとてもバラエティに富んでいます。
詳しくは、化学科・化学専攻ホームページをご覧下さい。
卒業研究は個性豊かでレベルが高い
1~3年次の講義は基礎を重んじた専門必修科目と多彩な分野の選択科目から構成されています。 また、実験は基礎から応用まで幅広い分野に及びます。さらに、演習や工作実習などの科目も用意されています。(教職課程、学芸員資格取得課程も履修することができます。)
4年次では、希望する研究室に所属して一年間卒業研究を行います。物理化学の基礎から新しい機能性素材、無機固体化学、地球・環境化学、有機合成化学、有機金属化学など多彩な研究分野から選ぶことができます。 4年生の研究でも学会発表や学術論文に繋がることもあります。海外との共同研究を行っている研究室も多く、国際的な繋がりを意識できる環境にあります。 修士課程では実際に国際学会で研究発表をする学生も少なくありません(大学からの渡航援助制度があります)。
就職率はほぼ100%であり、社会に出てからの評価も大変高いです。大学院修了者の多くが研究・開発・教育の分野で活躍しています。
在校生・卒業生の声
恵まれた環境で
好きな実験ができる充実感。
化学科3年生
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正直なお話をすると、最初は将来を見据えて化学科に進んだというわけではありませんでした。単純に先輩方の実験する姿が格好良く、楽しそうに見えるという理由で化学科を選びました。
1・2年次は、化学以外にも物理や数学、生物など科学の基礎となる知識を広く学びます。必修の科目が多く、実験も休めないので大変ですが、その分やりがいは大きいと思います。
また、実験は上手くいく時といかない時の差が激しいので、苦しいときもありますが、楽しさも非常に大きいです。いろいろな実験器具を見る事ができる上に、実際に使えるのでとても楽しいですし、友人達と協力しながら実験に取組めるのは、貴重な経験です。
これは3年生になって気付けたことですが、学習院大学の化学科は、どの研究室も時代の先端をいく研究をしており、他の大学と比べても専門的な機器が豊富で恵まれた環境です。こういう環境で実験ができることにも充実感を感じています。
将来を確実に決めているわけではありませんが、2年次の情報の授業で学んだプログラミングが楽しかったので、将来はシステム系の会社でエンジニアという道もいいかな、と考えています。
学会での発表を目標に、
日々の研究に向かい合うやりがい。
修士課程1年生
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現在の研究テーマは、リチウムイオン電池に関するものです。リチウムイオン電池は、携帯電話など多くの電子デバイスに用いられていますが、液体電解質が使われているため、液漏れや発火などの安全性に課題が残っています。この液体電解質に代わる固体電解質を開発するのが私の研究です。もし固体電解質を用いた全固体電池が実現したら、液漏れや発火などの危険性はほとんどなくなり、世の中の電子機器の安全性が飛躍的に向上します。
こうした研究テーマにそって実験も多く行いますが、失敗を重ねた後に実験が上手くいった時など非常に嬉しく、やりがいを感じます。
また、大学院に進み、学会への参加機会も増えました。そこで研究発表をした際、参加者からいろいろな質問を受けると、いい発表ができたという手応えや喜びを感じます。
私が所属する研究室では、日々の研究に際し、上級生が後輩に実験操作や発表資料のまとめ方をとても良く教えてくれます。こういったコミュニケーションも研究結果に現れてくるものだと感じています。
将来は、現在の研究の経験を活かし、電気機器部品メーカーの研究職につければ、と思っています。
今も役に立つ、
世界中の研究者と触れ合えた経験。
卒業生
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現在、花王株式会社でヘアケア商品の開発をしています。商品の立案を行い、設計〜生産までの管理、デザイナーとのパッケージの相談やサプライヤーさんとの打ち合わせ等、とにかく社内で様々な部署とコミュニケーションをとり、仕事をしています。
学習院の研究室にいた頃、研究でこもり続けるのではなく、人とコミュニケーションをとる機会を先生方に沢山与えていただきました。他大学とのシンポジウムや国際学会にも積極的に参加しましたが、中でも思い出に残っているのはフィレンツェの国際学会です。先生方や研究室のメンバーと共に、素晴らしい景色の中で、世界中の研究者とふれあえたことはとてもいい思い出です。あの頃の、多様な人とコミュニケーションをとることができた経験が、今も仕事に役立っていると感じています。
2007年3月 | 学習院大学化学科 卒業 |
2009年3月 | 学習院大学院 自然科学研究科 前期課程終了 |
2009年4月 | 株式会社ノエビア 入社 滋賀研究所 2年半メイクアップ・スキンケアの処方開発 神戸本社 商品企画 2年間 主にメイクアップの商品企画 滋賀研究所 約半年 スキンケア商品の処方開発 |
2014年9月 | 花王株式会社 入社 コンシューマープロダクツ事業部門 ヘアケア事業部 商品開発 |
化学科・化学専攻ホームページ
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