学習院大学大学院 自然科学研究科
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大学院では1年の頃から学会で発表する機会が得られます。そこで自分が行った研究の結果を紹介し、他の大学の学生や先生方との議論や指摘から新たな知見やモチベーションを得ることができます。そこで新しいことを検証できることにやりがいを感じるのです。こういった活動も、学生数に対して教授陣が多い学習院ならではの利点があります。研究室に入ってからも、少なくとも週に1回は教授に研究の相談ができ、研究成果の発表前にはスライドの修正やプレゼンの練習までしっかりと見てもらえ、恵まれた環境だと実感しています。的な授業のこと、研究室のお話を聞く機会も多く、とても興味深く勉強になりました。一人で努力する勉強も良いですが、先輩のお話を聞いたり、友人とお喋りをしながら問題を解くのは更に楽しく、かけがえのない時間です。学習院は全学部が同じキャンパスで学んでいます。私が友人とよく過ごすソファスペースも実は文系学部の建物で、学部の垣根なく学べる環境です。また、交通の便が良い目白駅前という立地にも関わらず、キャンパスには緑が多く四季折々の風景を楽しみながら学べるのも魅力の一つです。きっと入学してから、より学習院の魅力に気づき実感できる、そんな学び舎だと思います。1990年 3月 学習院大学理学部卒業1995年 3月 東京農工大学大学院博士後期課程修了1995年 4月 東京大学大学院理学系研究科大学院研究生1995年10月 科学技術庁航空宇宙技術研究所科学技術特別研究員1997年10月 航空宇宙技術研究所研究員2004年 4月 青山学院大学客員准教授(連携大学院方式)を兼務2013年10月 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構       航空技術部門 研究領域主幹2018年 4月 学習院大学理学部客員教授に着任【業務等】航空機の摩擦抵抗を低減するため、境界層の層流-乱流遷移の研究に従事。「次世代超音速機技術の研究」プロジェクトでは2005年10月に実施した小型超音速実験機の飛行実験で主翼の性能実証を担当。2009年度から流体力学の講義を担当。【受賞等】第10回「空を愛する女性たちを励ます賞」(社団法人 日本女性航空協会)DEPARTMENT OF PHYSICS | 06物理学科3年生物理学専攻博士前期課程1年生物理学科卒業生身の回りにある物理こそ、面白い。幼い頃から理科に興味がありました。きっかけとなったのはテコの原理で開く「ドアノブ」です。普段、生活の中で当たり前に使っているものが実は昔から物理の力によって支えられていることに気づき、古典物理の面白さにひかれ進路を決めました。1年生では、物理、化学、生物、数学といった理系科目や初等情報処理といった情報科目、英語やドイツ語といった語学科目も履修が必要で幅広い知識を身につけます。2年生になると、より物理の専門的な内容が増え、プログラミングの授業も始まります。物理実験では4年生や院生の先輩方から更に専門学会での発表をとおして得られる、モチベーション。もともと理科好きで小中学生の頃に本を読み、物理に興味を持ちました。実験も好きでしたがより理論の方に興味が湧き、理論物理で有名な教授がいたため学習院へ進学しました。現在は、電荷の秩序化とガラス化のメカニズムについて研究しています。ガラスといえば身の回りにあるありふれた物質です。しかしながら実は形成されるメカニズムなどは現在でも完全にはわかっていません。また、ガラス化というのはよくある現象で、金属でも起こります。そのため電荷でのガラス化のメカニズムを調べることは他の物質でのガラス化も含めた統一的な理解が進む研究なのです。物理学科の最大の魅力は先生と学生との距離が近いこと。学問の知識だけでなく、問題に立ち向かう姿勢やプレゼンテーションの準備などについても、少人数教育のなかで丁寧に(時には厳しく)指導してもらったことを覚えています。社会に出てから、そういう教育の重要性をますます痛感しています。今は後輩たちに「流体力学」を講義していますが、「考える大切さ」を感じてもらうよう心がけています。研究のレベルは驚くほど高く、同規模の私立大学の中では群を抜いています。メンバーのうちの何人かは、分野のリーダーとして世界的に知られる研究者です。

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